東京高等裁判所 昭和29年(う)510号 判決
被告人 佐藤祥司
〔抄 録〕
論旨の二について。
本件は略式命令を不服とする被告人の請求によつてなされた正式裁判であるから、起訴状の次に所論検察官の科刑意見書並に略式命令の原本の存するのは、正式裁判請求以前の手続過程を示すために当然のことであり、しかも正式裁判の請求による審判手続は略式命令に基いて行われるものではなく、起訴状(略式命令請求書)を基礎として通常の手続規定に従い行われるものであるから、略式命令書並に科刑意見書が審判前に顕出されたとて、所論のように裁判官に予断を抱かせるものとはいえず、従つて右審判手続の効力に何等の影響をも及ぼすものではない。論旨は理由がない。
註 本件破棄は量刑不当。